平和の鐘〜戦争のお話〜(年長組)
7月9日(木)、年長組の子ども達が順勝寺で平和の鐘をつくことになっていた、この日。
園長先生がお寺の中で、子ども達に『岐阜空襲と戦争についてのお話』をしてくださることになりました。園長先生にはこんな想いがありました。
「戦争と平和について興味を持ってほしい。また、岐阜空襲のあった当日にそれを子ども達に伝えたいと思いました。戦争の悲惨さを知らなければ、今生きている平和の有りがたみが分からない。自分自身も戦争体験者ではないので、お寺であの絵本を読むことで、子ども達に何か感じてもらえたら・・・。」
みんなにとって、昨年の七五三参り以来の順勝寺。荘厳なお寺を見上げて、「除夜の鐘をつきにきたよ!」と親しみを感じている姿もありました。
本堂に入ると荘厳な雰囲気に包まれて、心落ち着かせたみんな。
その深い静寂の中、はじめに『戦争の音』を聞きました。
バラバラバラという轟音の中、絶え間なく聴こえる「ヒューッ、ドン」という音。サイレンの音・・・子ども達は小さな声で「爆弾の音や」「なんか、こわい・・・」
音が止むと、園長先生はまず岐阜空襲についてお話されました。お話に耳をじっと傾ける子ども達。

『今日7月9日は岐阜空襲といって戦争でたくさんの爆弾が落とされて、800人もの方が亡くなり、この岐阜の町もほとんど焼けてしまったんだよ。
今この日本は平和だけど、世界ではまだ戦争をしている国があるんだよ。』
すると子ども達から「知ってる!ウクライナ!」「ロシア」「アメリカもイランに攻撃するっていってる」知っている知識が飛び出しました。
その気持ちを受けとめながら「みんなにこの絵本を読んでみるよ。」と園長先生。
谷川俊太郎さんによる絵本です。


とても大切な重みのある内容を子ども達に伝わりやすく描かれた絵本。
園長先生は、真剣な眼差しになっているみんなの緊張をほぐすかのような温かい笑顔を織り交ぜながら、1ページずつ、大切に読んでくださいましたよ。



子ども達は心のままに感じたことをどんどん話しながら、次はどんな絵が出てくるのかな・・・と真剣に見入っていました。


子ども達の反応が変わったのはここからです。
「あれ?両方とも、おんなじだ」「かわってないよ」
間違い探しが得意な子ども達ですが、何一つ変わらない、赤ちゃんの絵。
平和でも戦争があっても、私たちは変わらない同じ人間同士なんだ・・・そんな場面に気付いたこどもたち。

戦争をしていて憎しみ合っていても、味方も敵にも頭上に広がる空はつながり、太陽がでて、一日がはじまる。「一緒やん」と口々に話す子ども達。
戦争がなければ、みんな一緒なんや。一緒に過ごせるんや。

1ページずつ、じっくりと読んで、意見を言い合って、色んな想いをもった子ども達。
「この絵本を読んで「戦争がない世界がいいな」「世界中が平和になりますように」「戦争いやだな」みんなは色んな気持ちを感じてくれたと思う。心に感じた願いをもって、これからみんなに『平和の鐘』をついてほしいな。」と最後に園長先生が話されました。





この日は、平和な日常を表すような青空が広がり、鐘撞堂には少し涼しい風が感じられました。
そして、ひとりずつ、想いをこめて鐘を撞く姿がありました。
そんな姿を見守りながら、「この子たちの未来が、明るくて平和で幸せなものであってほしい。」そう願わずにはいられませんでした。
園長先生の願いは、きっと子ども達の心に伝わり、これからも心の中で生きていくように感じました。

