わかばのかぜ~園長からのおたより~

毛虫だって宝物

2021.04.29

桜の木に望まれぬ来訪者が現れました。
鮮やかなエメラルドグリーンの体に、長い毛をまとった毛虫です。
毛虫を捕まえようとすると、「私もやる!僕も手伝う!」とみんな大騒ぎをして、「あそこにいる!その葉っぱの陰!」と、まるで宝探しをするように目をキラキラさせて教えてくれました。
毛虫が望まれぬ来訪者と思っていたのは私たち大人だけで、子どもたちにとっては毛虫でさえ心がワクワクする宝物のようです。

「触ると刺されるから触ってはダメだよ。でもね、毛虫は悪いことをしているのではなく、一生懸命生きているだけだからね」とお話しすると、真剣な表情で聞いてくれました。

幼稚園で毛虫が発生すると、消毒をして対処しますが、子どもたちが自然の環境で毛虫に出会った時、消毒で駆除するわけにはいきません。
どう対処すれば良いのか自分で考え、判断することになります。
「触ると刺されて痛いから触ってはダメ。でも、無意味に殺してはいけない。」
そんな気持ちの育みに繋がっていくと嬉しいです。