わかばのかぜ~園長からのおたより~

秋見つけ

2023.11.10

季節はすっかり秋です。

今年は彼岸花の開花が例年より十日ほど遅く、初冠雪は全国的に例年より一週間ほど早かったようです。

秋の到来が遅く、冬の到来が早かった今年の秋。

年々秋が短くなっているといわれますが、自然の訪れにも顕著に変化がみられています。

先週末は季節外れな異常な暑さでしたが…

 

さて、幼稚園の園庭にも至るところで秋が訪れています。

黄色く色づいたイチョウの葉っぱを、花束のように大切に集めている年少と年長の女の子二人組。

ハートの形をしていたり、黄色や黄緑のグラデーションのような素敵な色をしていたり…子どもたち曰く、一枚一枚の色や形が違い、面白いんだそうです。

三年前に植栽したクヌギの木。少しづつ大きくなり、今年は幾つかのドングリの実をつけてくれました。

たくさんの実がなるのは幹がもっと太くなってから、まだまだ数年先ですが、園庭でドングリを拾う楽しみが増えると、子どもたちの世界や物語がより広がっていくんじゃないかと楽しみにしております。

他にもプランターでドングリの木を育てています。これは、どこでもドアの日で森に遊びに行った際、子どもたちが拾ったドングリの実から芽が出て成長したものです。

子どもたちの想いがこもった背景があるからこそより愛着が湧き、大切に育てています。

虫かごに大きな栗を入れて持ち歩いている年中さんを見かけました。

虫かごに栗…不思議な組み合わせがおかしくって意図を聞いてみると、クリ虫を飼っているんだそうで。

栗から赤い目の幼虫が三匹も顔を出したんだって。今は眠っているから出てこないけど、中にいるんだよと教えてくれました。

 

そんな虫がいるのかと思っていたら、先日我が家のカーペットの上を一匹の幼虫が歩いていました。どこから現れた?と探してみると…娘が拾ってきたドングリから出てきた幼虫でした。サナギを経て羽化すると、鼻が象のように長い甲虫になるゾウムシの仲間だそうです。

「ああ、これが年中さんの言ってたクリ虫か~」と幼稚園で子どもたちが教えてくれた話と合致しました。

 

子どもの世界って面白いですよね。私たちが見過ごしてしまうところに着眼点を持ち、真剣に感情を移入します。子どもの世界はファンタジーであり、夢があり、意外と物事の神髄を捉えていたりもします。子どもの世界に耳を傾けると、驚きがたくさん。興味をもったことと真剣に向き合い、気の済むまで関わって欲しい。その経験が子どもの心を豊かに育くんでいきますし、生きることって楽しい!と、生きる力へ繋がっていくと感じています。

何気ない光景ですが、子どもたちの想いがいっぱい詰まっています。

さて、次は何をして遊ぼうか?