わかばのかぜ~園長からのおたより~

優しい心

2023.01.13

2023年の幼稚園がスタートしました。

冬休みをはさみ、2週間会わなかっただけなのに、みんなの体が少し大きくなった気がしました。表情も冬休み前と比べると、どことなくお兄さんお姉さんになったような印象を受けます。

近くにいると気づかないけれど、少し離れると子どもたちの成長を一層感じます。

久しぶりに元気な子どもたちの笑顔に会えてうれしかったです。

 

新学期開始の朝、水槽の中で一匹の魚が息絶えていました。

それを見つけた年長組のかっちゃん、「可愛そうだからお墓を作ってあげる」といてもたってもいられない様子で、お魚さんのお墓造りがはじまりました。

小さく掘った穴に柔らかい落ち葉を何重に重ねて落ち葉のベットをつくります。(温かい場所で眠れるように、だそうです)掌に死んだお魚を優しく乗せ、そっと落ち葉の上に寝かせてあげていました。

重ねた落ち葉の横に、ちぎったパンジーのお花をちょんと並べて(お魚さんが1人で寂しくないように、だそうです。)

最後に、お魚を埋めたお墓の隣に水を汲んだコップを添えて(いつでもお水を飲めるように、だそうです)

可愛らしいお墓が完成しました。すると、誰に言われるでもなく手を合わせて「ゆっくり休んでね」と語り掛けるかっちゃんでした。

お墓を作る過程の一つ一つに、死んでしまった小さな命を思いやる心がこもっていて、僧侶の私ですが命を見送るうえで最も大切にしなければならないことをかっちゃんの命に対する優しい姿勢から教えてもらいました。

 

新しい一年がはじまり、子どもたちのハッとする姿に早速出会いました。

今年も幼稚園で出会った子どもたちの心に残る言動を呟いていきます。

宜しくお願いします。