命を守る訓練・総練習をしました
昨年8月8日(木)、日向灘を震源とする最大震度6弱、マグニチュード7.1の地震が発生し、気象庁から初めて「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が発表されました。
迫りくる巨大地震から大切な子ども達を守るために、すぐにでもあらゆる場合を想定したマニュアル作成と訓練を行うべきだということで、
その翌週に岐阜南消防署の稲葉さんにお越しいただき、職員が地震や火事の発生時の訓練を行いました。それからは毎月、時には抜きうちで避難訓練を行ってきました。
回を重ねるごとに落ち着いて考えて行動できるようになった子ども達。
そして、2月21日は命を守る訓練・総練習と称して、
1.地震と火災の同時発生した場合の対応
2.けが人が出た場合の対応
3.3階ホールからの避難用シューターを使用した避難訓練
4.水消火器を使用した消火訓練
を行いました。
21日午前10時30分、訓練開始。
地震の訓練放送がかかると、まずは机の下に子ども達を避難させ、職員はカーテンを閉めたり毛布をかけてガラスから守り、出来る限り配慮しながら安全を確保します。
次に火災報知器が鳴りました。が、すぐに避難するのは危険です。
どこで火災が起こっているのかを確認し、指示を聞いてからいよいよ子ども達は避難を開始。(今回は、給食室からの火災発生でした。)
1階の年少組は、あっという間に避難完了。
2階からの外階段を使用した避難にも慣れてきた年中組は、すばやく園庭に脱出できていました。
年長組も、中央階段と避難用滑り台に分かれて、速やかに避難できていました。
今回は初めて、満三歳児いちご組も訓練に参加しました。
泣く子は誰もおらず、しっかり先生と見ながら避難する姿に、先生との信頼関係と成長を感じました。
途中、職員1名が怪我人となり、臨機応変な対応を迫られた先生たち。
まずは子どもを先に逃がし、職員2名が速やかに救助に向かいました。
非常にすばやく、落ち着いた避難が出来た子ども達。静かに次の指示を待つ姿がありました。
次に、3階ホールから滑り台を使用しての避難を、園長先生を筆頭に職員と子ども達数名が体験しました。
その様子を幼稚園全員が、固唾をのんで見守りました。布製で摩擦が起きるため、緩やかに滑る仕組みでしたので、怖がることなく避難できていました。
そして、最後は年長組の子ども達による消火訓練です。
合言葉は『ぴ・の・き・お』(ピンをぬく・ノズルを火に向ける・距離を測る・押す)。
こちらもしっかりと噴射出来ていました。見ていた子ども達もホッ。。。
最後に、園長先生と消防士の稲葉さんからお話を頂きました。
「とても落ち着いて避難できていましたよ。地震は必ず起こるから、みんなの命を守るために、これからも避難訓練を続けましょう。」
子ども達から「はい!」と沢山の手が挙がりました。
総練習は無事に終わりましたが、例えばこの日のように『雪がちらつくような寒さの場合、園庭に避難し続けることが不可能であるときは・・・』との疑問が残りました。
1.その場合は近くの大日本土木にひとまず全員避難します。
2.大日本土木は、地域の方々も全て受け入れる避難施設であるため、入りきれない場合は『三里公民館・三里小学校』に避難する場合もあります。
※そのためにも、運転手さんはバスを日中車庫から出しておく。または地震発生後に、速やかにバスを道路に出すことで、バス自体が避難場所になったり移動手段として使えます。
3.園庭以外に避難する場合は、メールが使用できる状況であればアプリにご連絡します。
使用できない場合は『災害用伝言ダイヤル171』を使用してお知らせする形になりますので、皆さんもマニュアルを再確認お願いします。
こんな風に、色々な場合を想定しながら対応を確実にできるように準備しています。
さて、3月10日の給食メニューは、『防災食』となっています。(子ども達が、味に慣れるために年に数回取り入れています。)
どんな状況にも慣れておくことが、自分の命を守ることに繋がります。
来年度も、毎月の訓練を続けていきます。