お魚かいたいショー『スターフェスティバル!2023』
ご家庭や給食で、子ども達が口にするお魚。
スーパーできれいにパックされた切り身も魚、水族館や海や川で泳いでいるのも魚と認識しているものの、別々のものだと思っている子もいるようです。
魚をはじめ生きているものの命を頂いていることを伝えることは、言葉ではなかなか難しいことですが、目の前で魚屋さんが魚をさばく姿をみることで、「『命をいただく』とはどういうことかを 小さな心に少しでも感じ取ってほしい」との願いから、岐阜市玉宮町の老舗魚屋『うおぎ』を営まれている内藤彰俊さんにおいで頂き、『和歌山県産天然キハダマグロ』の解体ショーを見せて頂くことになりました。
始まりは、絵本『さかなのなかさ』のお話から。お魚が大嫌いな男の子がお母さんとさかなの解体をみることで、お魚に興味を持ち、やがて美味しく食べられるようになるというストーリーをみんなで見ました。
「本物のお魚のお腹の中はどうなっているのかな・・・?」の疑問をもったところで、いよいよ内藤さんにバトンタッチ。お魚博士の内藤さんが登場です。
今日は年少~年長迄の全員の子ども達がホールに集合しましたので、後ろにいる年長組さんもみんなが観られるように、スクリーンの大画面を使って、その実況も映しだしました。
自己紹介と共に、いくつかの専門の包丁を子ども達に丁寧に説明して下さる内藤さん。
今回は5枚おろしの技を見せてくださいました。
目の前の大きなスクリーンにもお魚が解体されていく様子が映り、子ども達は、骨を切る音に耳を澄ませて「ショリショリ・・・って聞こえるよ」と集中して内藤さんを見つめます。
思いのほか力が必要な作業のため、汗だくで一枚ずつさばいていく内藤さん
の姿に、「がんばれ~!がんばれ~!」と子ども達からエールが始まりました。
そんな中、年長組の10人の子ども達が、お魚をさばく体験をさせて頂きました。
「かたい!」「かたすぎる」「おもしろかった」「もう一回やりたい!」と実体験をした子ども達は緊張した面持ちで感想を聞かせてくれましたよ。無事に5枚おろしが終わると大きな拍手に包まれました。
その後は、内藤さんが考案して下さった5つの『マグロクイズ』。
「このマグロは何キロでしょう?」「このマグロは何歳でしょう?」などのクイズをみんなで考えてみましたよ。
答えは、3番!幼稚園の子ども二人分の重さなんだって😲よいしょ、これくらい!!
よほど子ども達の印象に残ったのか、帰りのバス待ちの時に年少組さんが「今日のマグロはね、3歳なんだよ!一緒だよ!」と嬉しそうにお話していましたよ。
目の前で大きなマグロを見たばかりだったせいか、どの子も真剣な表情で、クイズを一生懸命に考えて手をあげる姿が印象的でした。
最後は、子ども達から「ありがとうございました」とお魚ボードをプレゼントされて
優しい笑顔いっぱいで「お店の一番見える場所に飾っておくね!!」と内藤さん。
最後に、園長先生が、こんなお話をしてくださいました。
「お魚は海で釣られてからトラックなどで運ばれ、お魚屋さんから幼稚園に届けられてみんなのところに届けられるんだね。
今日は内藤さんのおかげで、お魚の体の中もみんなで見ることが出来たね。
色々な生き物の命を頂いてみんなは大きくなっていくんだよ。
これからは、毎日給食の前に行っている『多くの命と、みなさまのおかげにより、このごちそうに恵まれました。深くご恩を喜び、ありがたくいただきます。』・・・この言葉を心を込めてきちんと言うようにしようね。」
その後の給食では、子ども達の「いただきます」が、いつもと違って聞こえたような気
がします。とても貴重な体験となりました。
内藤彰俊さん、本当にありがとうございました。